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COLUMN

品質コラム

システム品質

システムの品質ってなんだろう?

菅野 広幸

2016.07.19

東京オリンピック(1964年)が行われた高度成長期の頃から日本の製品は「品質」が良いと言われて久しいです。お家芸である自動車や家電製品はもとより、化粧品から医薬品まで現在でもこのイメージは世界中に浸透しているのではないでしょうか。

それではIT企業におけるシステムの「品質」とはいったい何を指しているのでしょうか。本題に入る前に少し私の過去の経験についてお話させていただきます。

 

中学生の頃、今は死語であるビデオデッキを購入しました。若かりし年頃でもあり、
・音声付で倍速の再生が出来ること
・ジョグシャトルで1コマ単位での編集ができること
・アフレコ機能があること
など「高機能」であることイコール「高品質」だと信じていました。

しばらくして親戚からビデオデッキが欲しいが何がよいかとアドバイスを求められた際に、やはり良い製品がいいだろうとの考えから、高機能な製品を薦めました。

しかし、親戚がビデオデッキに求めていたのは操作がシンプルで判り易く簡単に再生ができることでした。倍速再生などのさまざまな機能があることでリモコンのボタンが多くなり、かつ操作も複雑となってしまった結果、逆に使いづらい製品と感じたようです。

そこで初めて、人それぞれ製品に求める機能や目的は異なっており、どんなに高機能な製品であったとしても、その目的を満たすことができなければ利用者の満足は得られないことを実感したと共に、自分の考えの浅はかさを知りました。それ以降は必ず相手の希望や目的を確認してアドバイスするようになりました。

 

さて、話は戻りますが、IT企業のシステムの「品質」についても同様のことが言えるのではないでしょうか。

システムを構築する際、つい開発者としての考え方や視点で考えて物事を進めがちですが、一番重要な利用者の目線(要求)を満たすことができないシステムは全く意味がないだけでなく、利用者からみた「品質」は低いと言わざるを得ません。利用者がシステムに求める要求はさまざまです。プロとしてそれらのニーズを確実に把握するだけでなく、隠れている要件や想像を超えたプラス要素も加味することで利用者にどれだけ満足していただけるかが、開発者としての責務でもあり、システムの「品質」と言えるのではないでしょうか。

 

当社の経営理念として
「お客さまにとって価値のある「技術」と「サービス」の提供を通じて社会に貢献し、お客さまと共に発展する。」を掲げております。
「お客さまの視点」で「お客さまに価値のあること」を提供し、システムの「品質」を高め、お客さまの業務に貢献することが、ご満足いただける結果に繋がると思います。

当社内では、2016年度の品質向上施策のテーマを
「一人ひとりの意識改革・品質管理の徹底」
として掲げ、さまざまな施策や活動を推進しております。

 

次回から、当社の行っている品質向上活動をご紹介していきます。

著者プロフィール

菅野 広幸

法人事業本部 企画グループ リーダー

COBOL、VB、Javaなどを利用したさまざまなエンタープライズシステムの開発に従事してきました。その後、ミドル・インフラ・DBAも経験し、社内の技術支援を10年間実施しました。現在は過去の経験を活かし、開発部門の品質担当部署のリーダとして社員のスキル教育や意識改革、品質向上施策を推進中です。



※ 所属部署・役職は2021年3月以前のものです

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