MENU

 

COLUMN

品質コラム

システム品質

「なぜなぜ分析」の達人

菅野 広幸

2016.10.25

「なんでお空は青色なの?」

こんな純粋な疑問を、ストレートかつ矢継ぎ早に繰り返す「なんでなんで攻撃」を子どもから受けて、親が答えに四苦八苦する姿を見たり、自ら経験したことはないでしょうか。今回は当社で行っている品質向上施策の一つである

「なぜなぜ分析」研修

をご紹介します。

当社の業務であるシステム開発や保守・運用においては、残念ながらシステム障害や作業ミスはゼロではありません。問題が発生した時には原因を分析し、再発防止策を講じますが、それでも同じ障害が再発してしまうことがあります。そこで、当社では原因分析手法の習得を目的として「なぜなぜ分析」の社内研修を2年前から開始しました。「なぜなぜ分析」とは、発生した事象に対して「なぜ」という問いかけを行いながら根本に潜む原因を論理的に追究する分析手法です。

研修は、分析の進め方やポイントを学ぶ「基礎編」とグループ演習を行う「実践編」の2種類あり、受講者数は250名を越えました。実践編のグループ演習では、5名程度のグループに分かれ、人的作業ミスを題材に作業の流れやミスが発生した時の状況を踏まえて、その発生原因の分析を行います。全ての事象を「なぜ?」という観点で細かく考えていくことで、根本原因と再発防止策を導き出します。頭では進め方やコツがわかっていた人も、演習を行うことで新たな発見もあり、理解度も向上し、やってよかったという声が多く聞こえます。

これらの研修を通じ論理的な思考手法を知ることで、原因分析もより深く行われるようになり、再発防止策も効果のあるものが立案されるようになりました。ただし、現場からは、「なぜなぜ分析」は結構難しいという声もあります。開発者の思い込みや固定観念が分析時の妨げになるようです。

今後も継続してスキルを磨いていく必要がありますが、もしかしたら「なぜなぜ分析」の達人は、純粋で思いこみや固定観念を持っていない

「子ども」

なのかもしれません。

当社では今後もシステム障害やミスの撲滅に向けて、品質向上施策を推進していきます。

著者プロフィール

菅野 広幸

法人事業本部 企画グループ リーダー

COBOL、VB、Javaなどを利用したさまざまなエンタープライズシステムの開発に従事してきました。その後、ミドル・インフラ・DBAも経験し、社内の技術支援を10年間実施しました。現在は過去の経験を活かし、開発部門の品質担当部署のリーダとして社員のスキル教育や意識改革、品質向上施策を推進中です。



※ 所属部署・役職は2021年3月以前のものです

この記事をシェアする

比較検討や社内説明に役立つ
資料をご用意しております。

導入前のご質問・ご相談など、
お気軽にお問い合わせください。