MENU

 

COLUMN

金融・保険コラム

生命保険業務

業務知識を身につけて業務ロジックの本質に迫る

上野 孝

2017.02.14

前回は「プロジェクトを成功に導くことができるAPSとは、業務知識を備えた人である」という言葉で締めくくりました。
では、「業務知識を備えた人」になるには何をしたらよいのでしょう?

私は当社の資格制度で、「生命保険」の業務分野でプロフェッショナルとして認定を受けております。従って、今回は、私自身がどのようにして業務知識を身につけてきたかについて少し具体的に述べてみたいと思います。

生命保険会社の業務は主に以下に大別することができます。
基幹業務
 
「新契約業務」「保全業務」「保険金業務」「収納系業務」「資産運用」「団体/企業」
バックオフィス業務
 
「営業支援業務」「経理/会計」「人事(内勤、外勤)」

この中で、特に私が知識を持っているのは、「保全業務」と「保険金業務」です。この業務を更に細分化すると、『異動』というものがあります。某生命保険会社のシステム構築で、基本構想~本番運用までの工程に携わった際には、「保全業務」の『解約異動』と「保険金業務」の『死亡異動』の2つの『異動』を担当しました。

当時の開発工程の一つに、現行業務の分析がありました。『解約異動』、『死亡異動』の各業務ロジックと保険商品・保険事務との関係を整理するために左手にアプリケーション、右手に「商品約款」と「事務手順書」を置きながら作業を進めました。
なぜならば、アプリケーションの大部分が業務ロジックで構成されており、そのロジックの根拠となるものは「商品約款」と「事務手順書」にあるからです。特に「商品約款」に関しては、過去分を含めて全商品について可能な限りロジックの根拠・関係性を追いかけることに尽力しました。その結果として、約款・事務手順書に記載されているすべての事柄の理解を深めることになり、さらに、業務ロジックの本質(何の為にそのロジックがあるのか?)を知ることができたと自負しております。

業務ロジックの本質を知ることで、業務知識を身につけることは勿論、業務システムについても理解を深めることができたと言えると思います。

著者プロフィール

上野 孝

金融事業本部 金融ソリューション第2部 グループ長

保険のシステム開発に関わって約20年、これまで延べ12社の開発、保守、社員支援を行ってまいりました。また、アプリケーションスペシャリストとして、システム開発だけでなく専門的な業界知識も蓄積してきました。現在も、その中で得てきたノウハウを活かし、お客様のIT部門を中心に支援推進中です。



※ 所属部署・役職は2021年3月以前のものです

この記事をシェアする

比較検討や社内説明に役立つ
資料をご用意しております。

導入前のご質問・ご相談など、
お気軽にお問い合わせください。