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グループ会計システム導入の目的と方法

2017/02/22

柳原 寛柳原 寛

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  • ERP
  • グループ会計

当社では最近、グループ会計システムの導入をサポートさせていただくことが非常に多く
なっています。グループ会社を複数持つような企業では、今まさに検討中というところも
多いのではないでしょうか?
そもそも、なぜグループ会計システムを導入する必要があるのでしょうか?
今回はその目的と導入方法を考察します。

1.グループ会計システム導入の目的

これまで当社がサポートさせていただいたお客様のグループ会計システム導入目的を
整理すると、以下の5点に大別できます。

(1)業務効率化
(2)単体決算、連結決算の早期化
(3)内部統制の強化
(4)グループ経営管理
(5)システム運用費の削減

グループ会計システム導入の目的と書きましたが、実はこのうち(1)~(4)については、
本質的にはシステムを導入することで実現するものではなく、「グループ会社の会計
業務を標準化、集約化」することによって実現するものです。システム導入はあくま
でも標準化、集約化を促すためのツールであり、あった方が進めやすいという位置づ
けのものだと考えています。

「業務の標準化」について、もう少し考察してみたいと思います。
伝票起票ひとつとっても、各社の業務フローはさまざまです。例えば承認プロセスが
複雑で伝票の起票に時間を要し決算遅延を引き起こしている、逆に承認プロセスが機
能せず、間違いが多発し訂正に多大な労力が掛かる、といったようなケースです。こ
れらのフローを見直し、グループ企業として本当に必要なプロセスを標準フローとし
て設定することで、業務の効率化・決算の早期化・内部統制の強化につなげていきま
す。
またグループ経営管理の視点からも、会計基準、勘定科目を統一したり、予算情報収
集プロセスを標準化したりすることによる効果は大きいでしょう。

標準化された業務を集約化することでさらに効率化を図ることができます。集約化と
はグループの経理業務を1箇所に集めるシェアードサービスセンターなどの機能を持
つことを指します。そして集約した業務をアウトソーシングすることなどで、より効
率的な運営が可能になります。

こうして標準化、集約化した業務を、グループ標準業務仕様として会計パッケージに
実装することで、標準業務が形のある、実行力のあるものとなり、グループ会社への
展開がスムーズに行えます。

2.グループ会計システム導入の方法

まず、グループ会計システムを導入する前に、グループ共通の経理ルール、標準化の
方針を決定します。そしてグループ統一の会計パッケージを選定し、システム導入と
並行して詳細業務の標準化を進めて行きます。この際、各グループ会社の経理担当者
などからなる標準化推進チームを組成し、パッケージとのFIT&GAPなどを進めなが
ら標準化を推進していきます。
また導入会社数が多い場合は、複数のブロックに分け、段階的に導入するとトラブル
が少なくなります。

また、統一パッケージを1つに決めずに、2つないし3つと複数選択するケースもあ
ります。これは業態別に分けるケース、会社規模によって分けるケースなどがありま
す。これはグループ会計システム導入の目的の「(5) システム運用費の削減」とも関
係があります。本当はパッケージを1つ決めれば良いのですが、それではライセンス
料が高額になってしまう可能性があります。このため規模の大きい会社には高額だが
高機能なパッケージを、規模の小さい会社には機能性を抑えた安価なパッケージを選
択するというケースが増えています。
この際、パッケージが違っても基本的な標準業務は変わりません。これはシステム導
入がグループ会計の目的を果たす訳ではなく、標準業務がその目的を果たすからです。

先日、セミナーである企業のグループ会計システム導入についての講演を拝聴しました。
その際「ウチはお金がないので、業務の標準化・会計ルール標準化を徹底してやったが、
会計システムは予算に合わせて複数のパッケージを各社に選択してもらいました。」とい
う話を聞きました。
まさに、会計業務の標準化がグループ会計システム導入の肝となることを改めて感じま
した。

著者プロフィール

柳原 寛

柳原 寛

法人事業本部 ビジネスソリューション第2部 部長

ERP会計コンサルタントとして、電力、通信、不動産、金融など多岐に渡るお客様へERPを導入してきました。現在はERP部門のマネージャとして、OracleEBS、SAP、Biz∫(ビズインテグラル)といったERPと様々な周辺システムを組み合わせた会計トータルソリューションをお客様へ提供しております。

※ 所属部署、肩書などは掲載当時のものです。

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