プロジェクトストーリー 02

PROJECT NAME

大手リース会社のDX推進プロジェクト

PROJECT VISION

既存システムを刷新!
DXで操作性を高める

BACKGROUND

エンドユーザーの利便性を高め、より選ばれるサービスへと刷新したい ―。お客様である大手リース会社からのDX推進の意向を受け、約半年のディスカッションを経て2021年7月より本プロジェクトが立ち上がった。まず手掛けているのが、既存システムのスマホ対応サービス。
お客様とのチームビルディングも進めながら、今後さまざまなシステム刷新へ広げていく。

#01

PROJECT MEMBER

S.T

法人事業本部
ビジネスソリューション第2部
第1Gグループ長

1991年新卒入社。大手リース会社の専属開発部門でマネジメントを担当。本プロジェクトでは提案活動の開発部門責任者としてメインでリードした。

K.T

金融事業本部
金融ソリューション部

2008年新卒入社。DX案件の組成を支援する部署に所属し、本プロジェクトではお客様への提案に携わっている。

S.T

法人事業本部
デジタルソリューション部

2017年新卒入社。情報系学部出身で、学んできたことを生かしたいとSEを志望。選考段階でも面接フィードバックが手厚かったことが入社の決め手になった。

半年かけてお客様と議論を重ね
プロジェクトが始動

S.T

プロジェクト発足のきっかけは、2020年10月にお客様の社内にDXをミッションとする組織が新設され、当社にも金融DXチームができたことです。当社とは長年のお取引がありましたが、同じタイミングだったことに運命を感じ、私からアプローチをしました。前例がない中、約半年にわたりお客様との議論やヒアリングを重ね、私たちができること、お客様がやりたいことの接点を具体化していきました。

K.T

私は大手金融機関のIT子会社に出向しており、DX推進の知見があったことから、グループ長のS.Tと一緒に提案活動を進めることになりました。ただ、決まった要件もなく、当社が主体となるDX提案をするのは初めて。私たちに何ができるのかを明確にする必要がありました。開発経験の豊富なS.Tの参画が決まったことで、プロジェクトが一気に動き出しました。

S.T

実際にものを作り、エンドユーザーにより良い体験価値を提供するところまでがチームのミッション。私はクラウドサービスの知見があったので、サーバの作成やネットワーク構築などのインフラ周りを担当しています。

お客様と一緒に、DX推進の意義を
見える化していく

S.T

提案段階で大変だったのは、実績をベースに提案を組み立てられないことでした。そもそもDXには正解がなく、「この提案でいいのだろうか」と不安になりながら、お客様との会話を重ねていました。
ただ、対話の機会を多く持ち、手探りでも共通認識を一つひとつ積み上げるアプローチを続けた半年間があったからこそ、お互いに目的を明確にすることができました。「さくら情報システムなら、同じチームとして動いてくれる」と信頼していただけたのだと思っています。

K.T

お客様とはすべてオンラインのやりとりだったので、興味を持っていただけるような資料づくりを工夫しましたよね。DXによる変化を直感的にイメージしていただくために、スマホで操作した内容が、リアルタイムにPC画面上に反映されるアンケートシステムを体験してもらったことも。「こんな操作性が実現できるといいですよね」など、同じものを見て意見交換できるよう心がけました。

S.T

ネタ探しは大変でしたが、そういったコミュニケーションが共通認識につながりましたよね。
また、お客様先の他部署の方にDXの意義を理解していただくのが難しい局面がある、というプロジェクトの実務サイドの課題があります。「既存システムがあるのに、なぜ新たなアプリが必要なのか」とご意見をいただく場合もあるので、エンドユーザーの視点で「どういいのか」を丁寧に説明しています。
こうしたさまざまな障壁があるからこそ、お客様と議論することが増え、チームワークはどんどん良くなっていると感じています。

S.T

プロジェクトが動き出した当初、私の担当領域ではお客様に開発経験がなく、開発に向けた規約もありませんでした。セキュリティ面で何を守るべきかなど、ルールを一つひとつ確認し整理していくのに大変さがありましたね。
ただ、ルールがない環境だからこそ、自ら提案し、お客様をリードしていく意識が生まれます。開発の知見に基づいた意見として、お客様も質問や意見をたくさんくださるのがうれしいし、やりがいになっています。

挑戦を後押しする空気が、
提案を形にした

S.T

社内の協力的な姿勢があったから、初めてのDX推進プロジェクトを発足まで持っていくことができました。分からないから教えてほしいと技術開発メンバーに相談に行くと「その部分は任せて」と動いてくれたり、アジャイル開発に詳しいS.Tさんを紹介してくれたり。S.Tさんが参画してくれたことで具体的なチームが立ち上がったので、直接的、間接的に多くのサポートから生まれたプロジェクトでした。

K.T

その通りですね。半年にわたる提案活動を、会社は温かく見守ってくれました。自分なりに問題意識を持って取り組むチャレンジを後押ししてくれる。「どんどんやってみたら」と背中を押してくれる。そんな空気があることが、うれしい発見でした。

S.T

作ったものに対して反応が見えるのが、開発に携わる醍醐味です。本プロジェクトで開発段階のものを関係部署の人に見てもらったことがあるのですが、「操作しやすくなった」「画面が見やすい」など多くの評価をいただき、やってきてよかったと少しほっとしました。
私は、お客様から言われたものをそのまま作るのではなく、経験上より良いやり方があれば提案することを大切にしています。その姿勢に感謝していただくことも多く、チームの一員として動けていることがうれしいです。

DX推進ノウハウを社内で共有し、
お客様をリードしていく

S.T

提案を通じて、やったことのない分野でも失敗を恐れずに動いてみることが大事だと実感しました。できることとできないことをきちんと分け、できないことはできそうな人に相談する。すると周りが助けてくれ、チャレンジを応援してくれるんです。現在は本プロジェクトの現場から離れ、何かあったら相談してね、とS.Tに話しています。
自立的に動いているので私の出番はないかもしれませんが、自分が助けられたように、周りに返していきたいですね。

K.T

DX推進提案に携わり、DXとはデジタル化というよりも「企業文化や企業風土を変えること」に通じるものだと感じています。これまでのやり方を当たり前だと思わずに見直す姿勢が大切です。これからも金融DXチームとして、社内でノウハウを共有しながら、提案の幅を広げていきたいと思います。
また、本プロジェクトでは、一般的なウォーターフォール型ではなく、アジャイル型で開発とリリースを繰り返すやり方を進めています。全員にアジャイル開発経験があるチームではないので、スキルに差がある中で、どうものづくりを進めていくべきか。社内メンバーだけで進めるプロジェクトとは違う難しさがありました。まだまだDX推進は始まったばかりなので、これからも開発スキルやノウハウでチームをリードしていきたいです。

S.T

これまでのプロジェクトは、手順書通りに作ることが多かったのですが、今回はどう開発していくかということから自分たちで考えていく必要がありました。チームビルディングに一から携われたのも非常にいい経験です。これからは、自分からもっと改善案や機能提案を発信できるようになりたいです。