CASE STUDY
ケーススタディ
経理・財務
新技術の導入と
チームワークにより
大規模ERP導入を実現
三井情報株式会社様
INTERVIEW
方針転換にも柔軟に対応し、 商社の次世代基幹システム導入を支援
総合商社の次世代基幹システム導入に際し、さくら情報システムでは三井情報様のパートナーとして「決済」「財務」領域を担当し、既存システムからの大幅なバージョンアップを実現。SLOサービスをはじめとした新技術を適用した他、メンバー間の連携を強化することで大規模システムの移行をスムーズに実施。
既存システムから次世代の基幹システムへ
大規模システム移行のための新技術を導入
府中様
プロジェクトスタート当初は、システムを再構築するという方向で要件定義を行っていました。ところが、要件内容を精査し、費用対効果分析結果を評価し、プロジェクト期間の短縮を目指した結果、「決済」「財務」の領域については既存システムのアップグレード&機能追加という形でプロジェクトを進めることに方向転換がなされました。しかし、今回のシステム導入によって大幅な業務プロセスの改善も目指していたので、たとえアップグレードだとしても、すでに要件定義されている要件は満たしてほしいという強い要望がありました。他システムで実現している他業務との統合など、当初予定していた要件を一覧化したところ、200件近くの要件があり、要件の精査や整理を重ねてお客様の要望を満たすために、限られた期間の中でどうしたらよいかということに、非常に頭を悩ませました。
そのような状況で、さくら情報システムさんの既存システムから培ってきた業務ノウハウや、現場との人間関係などを最大限に活用し、効率的な設計・開発を行なっていただきました。
また、「Web Dynpro for ABAP」「SOA(Service Oriented Architecture)」「SLO(System Landscape Optimization)サービス」といった新技術に、積極的に取り組んでいただいた事も、プロジェクトの成功要因の一つだったと思います。
担当者
「SLOサービス」は稼働中のSAPシステムの変換、移行、システム統合/分割を、効率的かつ確実に実現するSAP社独自のコンサルティングサービスです。日本での導入実績はこの時点ではまだ非常に少ないとのことでしたが、SAPジャパンのサポートに加えてときにはプロジェクトとしてドイツのSAP社とも連携し、スムーズなシステム移行を実現しました。
「Web Dynpro for ABAP」「SOA」といった技術要素も活用したプロジェクトの推進を致しましたが、WEBアプリケーション開発に用いた技術で、今後さらに進化することを見越し、柔軟性を確保して機能を構築するのに役立っています。
プロジェクトメンバーが一丸となり
強い連携体制で課題に挑む
府中様
プロジェクト進行上一番のポイントとなったのは、お客様や、弊社の他のサブシステム担当者と連携体制を構築することでした。私がこの領域のPMを務めさせていただき、「決済」「財務」それぞれに弊社とさくら情報システムさんからリーダーを配置。このメンバーが中心となり、お客様とのミーティングを繰り返し、できるかぎり業務内容に即したシステム提案を心がけていきました。しかも、文書やメールでのやりとりだけではなく、できるかぎり対面で話を進めるなど、コミュニケーションを最優先した意思疎通を徹底。結果として、お互いの理解が深まり、効率よい進行になったと感じています。
その点、既存システムから保守をお願いしているさくら情報システムさんは商社の専門用語や業務内容も熟知しており、円滑なコミュニケーションの潤滑剤となっていただきました。特に、リーダーとなっていただいたお二人は長年弊社に常駐していただいていることもあり、すでにチームの仲間として強い信頼関係を築いています。
「決済」「財務」以外のサブシステムとの連携では、特に繋がりの深い「会計」「営業物流」のリーダーとともに、効率的な業務アプリの構築に向けた提案をしていただきました。
次のフェーズに向け稼働後も進化を続ける
府中様
本プロジェクトはフェーズ1を終え、本格稼働となりました。この段階でベースとなる基幹システムのグループ共通化、差別化するための土台作りというミッションは果たしたことになりますが、プロジェクト自体は、現在も進化中です。
さくら情報システムさんには、後続のフェーズに参画いただくと共に、有価証券の管理など現在は別システムで稼働している業務を一括してSAPシステム基盤を統轄するプロジェクトにも参画してもらっています。もちろん、新システムの保守も担当していただいておりますし、既存システムから続く質の高い保守についてはお客様からも高い信頼を寄せられています。
今回はサブシステムだけで80人にものぼる大きなスケールでしたが、高い質を維持しつつも納期通りにプロジェクトを推進できました。プロジェクトのフロントラインに立ち、親身になって業務推進に尽くしてくれたさくら情報システムさんには、弊社のコアパートナーとして今後も末永くご協力いただきたいと思います。
我々もチームの一員となり、最善のソリューションを提案
今回ご紹介した三井情報様のERP導入事例は、弊社のスタッフが最大60人にものぼる大規模なプロジェクトで、私たちもプロジェクトメンバーの一員となって円滑なプロジェクト推進を目指していきました。
長年、三井情報様と協業し保守・運用に携わった実績があり、商社特有の業務フローを熟知しているからこそ、業務改善につながるようなソリューションをご提案できるのです。また、SAPのERPソリューションにおいても高い導入実績を持ち蓄積されたノウハウがありますから、規模の大小にかかわらず、最適なソリューションを提案、お客様と一緒に構築していくことが可能です。
※ SAPおよび本文中に記載のSAPの製品/サービス名は、ドイツおよびその他の国におけるSAP AGの商標または登録商標です。
取材協力
三井情報株式会社 様
三井情報は三井物産グループのITビジネスの中核を担う企業である一方で、グループ外企業との取引も多く、コンピュータおよび情報システムに関する各種ソフトウエア、ハードウエア、システム等の調査から、コンサルティング、企画、設計、開発、製造、販売、運用、保守と幅広く提供。業務基盤をICTで総合的に支える「ICT Total Management Partner」を目指す。
- ビジネスソリューション事業本部
ERPソリューション部
システム三室 室長
府中 渉様
さくら情報システム 担当者
- 営業本部
営業第2部
営業グループ
部長代理
池田 雅一 - 開発本部
ERPソリューション部
ERPソリューション
第2グループ
小梅 卓 - 開発本部
ERPソリューション部
ERPソリューション
第2グループ
筒野 隆広
※ 掲載内容、法人名、所属部署、肩書きなどは 取材当時のものです。
RECOMMEND
府中様
弊社は、総合商社の基幹システムのプロジェクトに長年携わっています。今回の次世代基幹システム導入は、従来の標準化、共通化、内部統制機能に加えて、差別化による営業機能強化を実現する経営基盤の構築を目的としています。
その目的の達成をサポートする為に、弊社は次世代基幹システム導入という大規模プロジェクトに参画し、その中で、「決済」「財務」に関する構築を一緒に推進するパートナーとして、さくら情報システムさんにお願いしました。
さくら情報システムさんには、既存システムの保守にも参画いただいてきた実績があり、商社特有の決済・財務業務ノウハウに長けていること、さらにSAPのERPシステムに関する実績等を考慮し、プロジェクトスタート時から参画していただき、最大で60人ものメンバーに参加していただきました。
このプロジェクトは約2年間で本格導入しなければならないという厳しいスケジュールの中、いかにスピーディに、効率よくシステム構築するかという点が最大の課題でした。