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CASE STUDY

業務支援

年間2,000枚規模の保険金請求書データ化処理にかかる時間がほぼゼロに!
三井住友海上火災保険の業務効率化とサービス品質向上を実現

導入企業三井住友海上火災保険株式会社様

INTERVIEW

三井住友海上火災保険様のグローバル損害サポート部・物流第二グループでは、保険金支払い手続きにかかる大量かつ煩雑な業務が担当者の大きな負担となっていた。PDFのテキストデータを取得するツール「Sakura-Eye PDF Reader」を採用した結果、数千枚の請求書データ化処理にかかる時間がほぼゼロとなった。これにより保険金支払いがスピードアップし、お客様満足度向上に貢献した。さらに現在、同社では生成AIを活用したAI OCR「AI TextSifta」の導入に向けて、さくら情報システムと実証実験を進めている。(2024年4月現在)

導入前の課題と効果

導入前の課題

■ 年間約数千件の大量の貨物保険金請求書の処理業務が担当者の大きな負担となっていた
■ PDF形式の請求書の文字をコピー&ペーストしてシステムに転記するアナログな手法だったため、ヒューマンエラーのリスクがあった
■ 業務品質を向上させたい

効果

■ 貨物保険金請求書処理にかかる時間約170時間をほぼゼロに削減でき、繁忙期の残業抑制や人員配置の最適化が行えた
■ PDFの文字の自動取り込みによりデータの正確性が向上し、ダブルチェック作業の負荷も削減できた
■ お客様への保険金支払いまでの期間がスピードアップし、お客様満足度向上に寄与した

適用経緯、および選定理由

Q.テキストデータ取得ツール「Sakura-Eye PDF Reader」の導入に至った背景を教えてください。

保険金請求書処理にかかる担当者の事務負担が大きいという課題を抱えていました。
当部門では貨物・船舶保険を取り扱っており、所属するグループでは、主に物流に関わる企業のお客様への保険金支払業務を行っております。保険金請求書のデータ形式はお客様によって異なり、一部はデジタル化されているものの、依然として紙の書類も残っています。年間数千件規模の請求があるお客様について、従前はPDFの請求書から1項目ずつ文字をコピー&ペーストして当社の保険金支払いシステムに手入力するというアナログな処理を行っていました。請求書1枚につき10項目程度のテキスト情報を1項目ずつ正確に転記する必要があり、誤入力やチェック漏れといったミスを防ぐために、細心の注意を払ってダブルチェックを行っていました。業務負荷を抑え、ヒューマンエラーのリスクを軽減して品質を担保するための良いツールはないかと検討していました。





Q.さくら情報システムに依頼した理由を教えてください。

さくら情報システムは、同じ三井グループとして長年の取引があり、別部門での取引実績もあったため、当社の事業をよく理解しているという安心感がありました。
テキストデータ取得ツール採用の理由は、当社がまさに望んでいたものを開発してくれたからです。当初は、画像からテキストを読み込む別の方法で解決できないかと考えていたのですが、さくら情報システムに請求書処理の現状や課題を話したところ、PDFの文字を読み込めるテキストデータ取得ツール「Sakura-Eye PDF Reader」がより当社ニーズに合っているのではと提案がありました。完成イメージをすり合わせたり、デモ画面を確認したりして、当社の要望に沿ったものを制作してくれたことから、ぜひ採用したいとお願いしました。

導入プロジェクトと導入効果

Q.導入プロジェクトについて教えてください。さくら情報システムの対応はいかがでしたか?

ツールの完成度を高めるためには、当社の保険金業務、支払手続きの流れを理解してもらうことが重要だと考えました。そこで、入力項目や作業のやり方について画面を実際に見ながら説明し、打合せを重ねました。さくら情報システムはメールやWEB会議、また当社に来社し、丁寧にヒアリングしてくれました。
本格導入前に、完成前のトライアル版で試行テストを実施しました。「サービスの構築はベンダーに任せきりにしてはいけない、当社がフィードバックすればするほどより良いサービスができる」と考えていたので、可能な限り時間を捻出して、あらゆるパターンの帳票やサンプルでテストを実施しました。
「この項目を追加して欲しい」、「このように表示して欲しい」といった要望は、さくら情報システムがツールに反映してくれました。その結果、テストの回数を重ねるたびにツールの精度が向上し、実際の操作のイメージもつかめました。
ツールは当チームだけでなく、部内や他部署で活用してもらうことも視野に入れ、誰でも簡単に操作できることを目指しました。さくら情報システムはマニュアルを作成してくれたり、操作画面の表示を分かりやすく工夫してくれたりと、きめ細かな対応に大変感謝しています。

Q.テキストデータ取得ツール「Sakura-Eye PDF Reader」を導入した感想や成果をお聞かせください。

導入して2つの点で大きな成果がありました。
1点目は、業務効率化です。従来は1件あたりの保険金請求書の入力と内容確認に約3分、認証作業に約2分と計5分必要でしたので、請求書年間約2,000枚分では計10,000分(約170時間)を要していました。
ツールを導入したことにより、PDFテキストデータを自動取り込みして一括処理できるようになったことから、かかる時間がほぼゼロになりました。請求件数が多い月は残業が常態化していましたが、導入後は残業時間が目に見えて減少し、社員のワークライフバランスの向上に寄与したと感じています。一括処理により手の空いた担当者がチーム内の他の業務負荷の高いメンバーをフォローするなど、チーム全体に良い効果がありました。
2点目は、お客様に提供するサービスの品質向上です。ヒューマンエラーが起因となる誤支払のリスクが軽減したこと、また、保険金支払までの時間を短縮できたことでお客様満足度の向上に繋がりました。経営層からも高く評価されています。

今後の展望

Q.今後の課題を教えてください。

大きく2つあります。
1つ目は、今回導入したツールの社内への横展開です。定型フォーマットの大量データを扱う部門に活用してもらい、全社の業務効率化に役立てたいと考えています。
2つ目は、いわゆる「少量多品種」の保険請求書業務の効率化です。例えば、世界中の造船所や鑑定会社などから受け取る保険金請求に必要な書類は、言語やフォーマットが標準化されておらず多種多様であるため、その扱いが更に煩雑で担当者に大きな負担がかかります。それらの省力化は私たちにとって夢のような話だったのですが、さくら情報システムから生成AIを活用したAI OCRの提案をいただき、大きな可能性を感じました。現在、さくら情報システムと共同で実証実験を進めており、実現に向けて会社の期待がかかっています。
これからも、最先端の技術を活用した提案をぜひお願いします。そして、当社のパートナーとして、課題解決に向けてサポートいただきたいです。

 

今後もさらに、最先端の生成AI技術を活用したサービスを開発・ご提供します

三井住友海上火災保険様、さらにその先のお客様の役に立ちたいという思いで取り組んだ結果、業務効率化に貢献でき嬉しく感じております。多くのフィードバックをいただいたことで、ツールの精度が高まりました。
現在、三井住友海上火災保険様にご協力の元、実証実験を進めている生成AIとAI OCRを組み合わせた「AI TextSifta」は、機能がさらに進化し、OCRの結果から生成AIの言語理解力を活用して必要な情報を抽出できるようになります。大量のテキストデータを扱うお客様の業務効率化に資するサービスです。今後、生成AIを組み合わせたサービスはもちろんのこと、それ以外にもお役に立つサービスの提供を続けてまいります。(さくら情報システム)

取材協力

導入企業三井住友海上火災保険株式会社 様

世界トップ水準の保険・金融グループであるMS&ADインシュアランスグループの一員として、グローバルな保険・金融サービス事業を通じて、安心と安全を提供し、活力ある社会の発展と地球の健やかな未来を支えている。

https://www.ms-ins.com/

  • 損害サポート業務部
    貨物・船舶チーム
    課長
    甲田 智浩 様
  • グローバル損害サポート部
    物流第二グループ
    課長代理
    張 立夫 様
 

さくら情報システム 担当者

  • マーケティング戦略部
    マーケティング推進グループ
    グループ長
    藤田 葉子
  • 法人事業本部
    東日本営業部
    営業グループ
    グループ長
    泉 文智
  • マーケティング戦略部
    マーケティング推進グループ
    田口 裕太
  • 法人事業本部
    東日本営業部
    営業グループ
    新谷 美由希

※ 掲載内容、法人名、所属部署、肩書きなどは 取材当時のものです。

ソリューションについて
詳しく

比較検討や社内説明に役立つ
資料をご用意しております。

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お気軽にお問い合わせください。

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