
CASE STUDY
ケーススタディ
経営管理
パナソニック エイジフリーが介護事業の予実管理業務を
年間1000時間削減!
更なる効率化で
2500時間削減を目指す
パナソニック エイジフリー株式会社様
INTERVIEW
使い慣れたExcelの操作で、集計業務の効率化、分析業務へのシフトを実現
介護事業を全国展開するパナソニック エイジフリー様は、予実管理業務におけるExcelやマクロを使用したデータ収集・集計作業の手間と効率の低さに直面していた。しかし、「fusion_place」の導入により、集計データの確認などが不要となり、年間1000時間の削減に成功。さらに分析業務への時間の再配分など多くの成果をもたらした。使い慣れたExcelの操作で扱えるため、現場でもスムーズに活用されている。
導入前の課題と効果
効果
■ 数字や変更点が即時反映されるようになり、データの迅速な把握が可能になった
■ 経理部門での集計や責任者による確認の手間が軽減し、年間1000時間を削減できた
■ 多角的な視点でより精緻な分析業務に時間を充てられるようになった
適用経緯、および選定理由

Q.経営管理基盤「fusion_place」の導入に至った背景を教えてください。
全社的にシステム化を推進しており、PLのフォーマットや科目などが整備されてきたこと、予実管理業務の全体的な見直しに合わせ導入を検討しました。
導入前は、Excelやマクロを利用して予実管理業務を行っており、多大な労力と時間がかかっていました。当社は全国に介護施設を展開しており、製品や部門など合わせて約400の予算集計セグメントがあります。全国のエリアごとに分割したマクロを組み、本社でそれらのデータを統合していましたが、膨大なデータのためファイルが重くなり、気がついたら集計が止まっていたことも多くありました。組織変更があるたびにファイルの項目を組み替えて更新する作業にも苦労していました。
予実集計は月次で実施しており、月末時点ではその月の実績速報値を出しています。報告スケジュールがタイトであるため、集計に留まり詳細な分析まで手が回らない状態でした。
Q.「fusion_place」を導入した理由を教えてください。
現場の作業者視点で事業特性に適したシステムを導入するという方針で、複数の製品を比較して決定しました。採用の理由は主に2点です。
1点目は価格です。集計セグメントが多いため、利用料が高額になることを懸念していましたが、「fusion_place」は他製品に比べてユーザー単価が抑えられる点を評価しました。
2点目は操作性です。介護施設の担当者の中にはITに詳しくない方もいます。Excelと同じような見た目で、視覚的に大きく変わらず入力できる画面は現場作業者に浸透しやすく、効率的に導入できそうだと考えました。実際に画面を見た時にも操作しやすく使いやすいシステムだと率直に感じました。さくら情報システムとのスムーズなコミュニケ―ションも安心材料でした。
導入プロジェクトと導入効果

Q.導入プロジェクトについて教えてください。さくら情報システムの対応はいかがでしたか?
要件定義フェーズは本社の2名が中心となって進め、中盤からは経理の各事業部担当も参画しました。現場の負担を最小限に抑える観点から、スケジュールや詳細仕様を決定しました。各事業部の特性やKPIが異なるため、要件定義の中では解決しきれない細かな部分もありましたが、さくら情報システムは丁寧にヒアリングしながら導入をサポートしてくれました。ほとんどオンラインでのやり取りでしたが、スムーズに進めることができました。
苦労したのは現場への周知です。画面は従来とほとんど変わりませんが、軽微な変更が発生したため、問い合わせ対応や運用ルールの定めが必要でした。現場の作業者が「このシステムは使いやすい」と感じるように工夫しました。
Q.経営管理基盤「fusion_place」を導入した感想や成果をお聞かせください。
大きく2つの効果がありました。
1つ目は集計業務の煩雑さの解消と大幅な効率化です。システムを導入したことでデータが迅速に反映されるようになりました。以前は、各拠点で現場作業者が入力したデータを経理部門がマクロで集計し、責任者が確認するフローでしたが、即時に反映されることによって経理部門が介入する必要がなくなりました。また、過去データの該当ファイルを探すのに手間がかかっていましたが、現在は必要な情報を迅速に確認できますし、現場のエリア責任者と集計データを参照しながらやり取りできるようになりました。組織変更の際のエリアや項目の組み換えなど、これまでExcel作業で苦労していたことが簡単な操作で行えるようになりました。非効率な作業や無駄な待機時間がなくなったことで、責任者や経理部門において、年間1000時間の業務効率化を実現しました。将来的には、更なる効率化で2500時間の削減を見込んでいます。
2点目は分析業務に時間を充てられるようになったことです。現場から収集した数値や経理部門がシミュレーションで出した数値、当社で以前から活用しているAIツールによる予測値を比較したり、多角的な視点で検討したり、直近の傾向を把握したりと、精緻な分析が可能になりました。
成功のポイントは、現場の視点に立って運用しやすさを追求したことだと考えています。
今後の展望
Q.今後の課題を教えてください。
現場の入力業務の負担を減らし、より効率化できないか検討しています。経営層からも期待されています。理想の姿は、実績速報値を経営層に提出する際には既に売上入力が完了していることです。基幹業務システム、生成AIの活用やBIツールなど他のシステムとの連携によってさらなる自動化を進めたいと考えています。「fusion_place」の多彩な機能をもっと活用できそうだと感じています。さくら情報システムにはオプション機能やアップデートなど最新情報の提供を引き続きお願いします。

「fusion_place」をより効果的に活用いただくためにサポートしたい
パナソニック エイジフリー様の煩雑な予実集計作業の負担を軽減し、効率化できたこと、またコア業務へのシフトに貢献できたことを大変嬉しく思います。導入に際しては、現場の負担を抑えることに注力し、コミュニケーションを重視して説明やご提案を行いました。
「fusion_place」をさらに活用していただくために、機能アップデート情報やセミナー、ユーザー会の開催などを通じて最新の情報をご提供したいと考えています。システム連携やAI活用についても、ぜひお役に立てれば幸いです。
取材協力
パナソニック エイジフリー株式会社 様
1998年創業。介護サービス・介護用品開発、介護ショップ事業と介護分野で多岐に展開。「介護する人・される人すべてが 『私らしく』いきいきとしたくらしを実現している社会を創ります」をミッションに掲げる。
- 事業管理統括部
経営管理・会計課
課長
小松原 健人 様
さくら情報システム 担当者
- 会計ソリューション事業本部
SOLコンサルティング第1部
第1グループ
リーダー
高野 晃 - 会計ソリューション事業本部
営業部
営業グループ
小林 亮介 - 会計ソリューション事業本部
SOLコンサルティング第1部
第1グループ
齊藤 美智子
※ 掲載内容、法人名、所属部署、肩書きなどは 取材当時のものです。
導入前の課題
■ 予実の集計単位400超をExcelやマクロで集計・確認していたため煩雑で手間と時間を要していた
■ 組織変更によるファイル更新の工数や、現場作業者が入力した数字を責任者が確認するまでにタイムラグが発生するなど非効率であった
■ 集計・確認に手一杯で、分析業務に十分な時間を割けない状態だった