CASE STUDY
ケーススタディ
人事給与・会計
日本海事検定協会の基幹
システム(人事/給与/就業/
申請/会計)を18か月で
リプレイス!
導入企業一般社団法人日本海事検定協会様
INTERVIEW
複数業務システムの同時構築・同時リリースを実現。
日本海事検定協会様では、2020年2月に人事給与システム、就業システム、ワークフローシステムおよび会計システムを同時に一新し、国産パッケージを組み合わせた新基幹システムの本番稼働を迎えた。さくら情報システムが要件定義から導入、運用保守を請け負い、日本海事検定協会様の固有の業務要件についてはカスタマイズ開発を実施し、システム一括導入・同時稼働を全面的にサポートした。システムの安定稼働に注力しつつ、さらなる業務の効率化などを通じて収益拡大に向けた取り組みを進めている。
導入前の課題と効果
効果
■ 勤怠管理やフロントシステムの業務効率化や処理速度の向上を図ることができた
■ 夜間バッチ処理の対応が不要となり、工数が大きく削減できた
■ BIツールの使い勝手や速度が向上した
導入前の課題、選定理由
Q.導入前の課題を教えてください。
システム面、業務面と大きく二つの課題がありました。
まず、システムの課題ですが、外資系のERPパッケージを統合基幹業務システムとして導入後約10年が経過し、サポート期限が迫っていました。バージョンアップにはデーターベースや業務にあわせたカスタマイズの移行など、更改費用が高額になることが予想されていました。
業務の課題例を挙げると、勤怠管理と作業工数を別々に入力する必要があるなどフロントシステムが就業規則や現場の要望に対応できてないといった問題点がありました。夜間バッチ処理も頻繁に発生するエラーにより予定外作業が発生していました。BIツールの使い勝手も良いとは言えませんでした。
これらの課題に対し、既存のERPパッケージをバージョンアップする方法もありましたが、それを含め、システムの「あるべき姿」をゼロベースで考えようと検討を始めました。
Q.さくら情報システムを採用した理由を教えてください。
新たに導入するシステムについて二つのゴールを設定しました。
一つ目に、長く使えることです。要するに投資対効果が見合うことです。
二つ目に、現場サイドが混乱しないような使い勝手が良いシステムにすることです。
それらを踏まえ、システムベンダーに提案を依頼したところ、要求事項や当会の業務を深く理解してくださったと感じたのがさくら情報システムでした。さくら情報システムならば、当会の課題を解決できるのではと考えました。また、法改正対応や製品サポートにおいて、外資系パッケージに不安があり、会計システム「Biz∫」と人事給与システム「Generalist」が国産パッケージであったことも評価しました。その他、業務実績、費用面など総合的に評価し、最終的にさくら情報システムを選びました。
導入プロジェクトと導入効果
Q.さくら情報システムの対応はいかがでしたか?
さくら情報システムは、要件定義など丁寧に対応してくれました。
当会の事業は、一般的な会社、業態とは異なっています。特に、人事給与や就業関連は固有な要件が多く、本来であれば、業務そのものを見直して、ERPパッケージに業務を合わせるべきなのですが、100年以上事業が継続する中で、当会独自の運用規定が残存する箇所もありました。そこで、必要な機能についてはカスタマイズ開発を行いました。
主に現場で使われるフロントシステムとの連携に関しても、さくら情報システムに全面的にサポートいただき従前のERP導入時よりスムーズに実装できました。
導入フェーズで苦労したのは、人事給与業務を熟知したメンバーが、人事異動で離れることになり、要員不足のなか、導入を進めたことです。担当者全員が兼任という中、さくら情報システムとは週次の会議体を設定し、不安はありましたが、開発者を派遣してもらい、業務手順を整理、マニュアル作成などの支援をいただきながら何とか乗り切りました。プロジェクトは、2018年9月に開始してから2020年2月リリースまで約1年半がかりでしたが、当初の計画に間に合い、人事給与システム、就業システム、ワークフローシステム、会計システムの同時稼働を実現しました。
Q.導入後の効果を教えてください。
導入前の課題は概ね解決しました。稼働直後は不具合もありましたが、さくら情報システムと協力し解決しております。決算業務も滞りなく完了しました。基幹業務システムは、言うなればインフラですので、安定稼働が最も重要です。ユーザー部門は、ERPは動いて当たり前という意識があります。インフラ運用保守に関しては、さくら情報システムが対応してくれるため、ほとんど手が掛からない状態です。旧システム運用時に比べると夜間バッチ処理のリカバリー等、予定外作業が格段に減り、作業効率が向上しました。
現場の担当者が使用する勤怠管理・作業工数管理については、当会固有の就業規則を考慮したカスタマイズを実施したうえ、これまで個別の画面で入力していた内容を一画面でまとめて入力できるようにするなど、使い勝手も良くなりました。
人事給与システムにおいては、各種情報について任意の条件で検索後、Excel等に取込み、適宜加工し活用できるため、データの活用については概ね標準機能で対応できています。
今後の展望
Q.今後の計画についてお聞かせください。
人事給与や会計のデータ、特に管理会計データの利活用を進めていきたいです。システムに蓄積されているデータを、業務改善にいかに活用するかが課題です。今後は、各拠点の収支改善につながるような情報提供を行ない収益の拡大に貢献できればと思います。基幹システムは、事務処理の負担を軽減するだけでなく、当会が収益を拡大するためのツールという考えです。
DXが各所で叫ばれており、IT技術はどんどん進化しています。さくら情報システムに期待していることは、導入した新システムをさらに活用するためにはどうすれば良いのかについての提案です。最新情報、各種事例など紹介していただくとともに、運用保守に関しても改善に向けてのご提案をお願いします。
日本海事検定協会様のさらなる成長のため
導入後も緊密にサポート
「システムを導入して成功ではない、導入した後に業務が回るか否かだ」というお言葉をプロジェクトの節目で頂戴し、その重みを痛感しています。
人事給与システム、就業システム、ワークフローシステム、会計システムを同時導入、同時稼働という1年半がかりのプロジェクトを、一貫してお任せくださったことに感謝申し上げます。ご担当者様には、通常業務で多忙な中、多くの時間を割き、ご協力いただいたおかげでスケジュールを守ることができました。
いただいたご要望については、今後改善に向けて対応を図ります。今後も、日本海事検定協会様の課題解決に向けて当社一丸となって取り組みます。
取材協力
導入企業一般社団法人日本海事検定協会 様
1913年の創業以来100年にわたり、国際総合検定機関として港湾運送事業法に基づく鑑定・検量事業、船舶安全法に基づく諸検査をはじめ理化学分析、食品衛生分析等、国内外で多彩な活動を展開している。(日本海事検定協会様サイト https://www.nkkk.or.jp/ )
- 企画総務部
財務管理チーム
部長
濱田 太一 様 - 企画総務部
情報システムチーム
次長
山口 秀樹 様 - 企画総務部
人事労務チーム
課長
大関 武 様
さくら情報システム 担当者
- 人事ソリューション事業本部
営業部 営業グループ
チーフマネージャー
萩原 健一 - 人事ソリューション事業本部
HRAサービス第2部
システム開発第1グループ リーダー
本多 正幸 - 会計ソリューション事業本部
SOLコンサルティング第3部
第1グループ
戸澤 達志
※ 掲載内容、法人名、所属部署、肩書きなどは 取材当時のものです。
導入前の課題
■ 勤怠管理が複雑でフロントシステムが実務に対応できていなかった
■ データの夜間バッチ処理の不具合が頻繁に発生し、対応に追われていた
■ BIツールの処理が遅く、使い勝手に不満があった