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COLUMN

人事コラム

人材管理

人材ポートフォリオについて

下里 祐司

2015.01.27

前回までは、業務改善のポイントをテーマに成熟度別のコア業務と業務改善策についてご紹介して参りました。
今回からは「統合的な人材管理」をテーマに、データの活用方法や事例をご紹介させていただきます。

まず何故、統合的な人材管理が必要なのか、少し考察してみたいと思います。
以前、人事部門の役割は、「経営が必要な時に、必要なスキルを持った、必要な人数の人材をタイムリーにそろえること」と定義しました。
企業はありたい姿・目標に向け、事業を行い、売り上げを伸ばし、利益を確保することを目的としています。ありたい姿・目標を実現する為には、事業の成功が大きなファクターの一つであると言えます。事業の成功を目指すために、企業は必要な資源(人・物・金・情報)を投資していきますが、この資源の一つである「人」を確保し、質を高め、適正な配置を行う為には、統合的な人材管理が必要となるのです。


多少抽象的になりましたので、ではどの様に統合人材管理に着手をしていけばよいのか、お勧めする一つのアプローチをご紹介します。

まず掲げられた会社のありたい姿・目標を実現する為には、各資源がどのような質で、どの程度のボリュームで、どのタイミングで必要かを考えます。これは人事部門の役割である「経営が必要な時に、必要なスキルを持った、必要な人数の人材をタイムリーにそろえること」とリンクしています。

当然、単純に考えるといっても頭で思い浮かべて決まるような簡単なものではありません。
ありたい姿・目標を実現する際の各事業の構成や目標売上、必要コスト等が描けたうえで、初めて導き出せるものです。

各事業を行い、売り上げを達成し、コスト目標をクリアする為に、必要となるスキルや人数、階層を分析し、人員構成をつくり上げること、これを一般的には「人材ポートフォリオ」と言います。
どの様な「スキル」「資格層」「役職」「年齢層」の人材をどのセクションに、どの程度の人数を配置するか、企業のありたい姿・目標に向けて「人」資産の組み合わせを描いたものです。

企業の人事戦略では、将来の目指す「人材ポートフォリオ」に対して、現在保有する人材マップはどの様になっているかを確認し、そのギャップを採用、育成、配置、報酬等で埋めていくことが、求められます。

 
次回以降は今回ご紹介した将来の「人材ポートフォリオ」に対して、何から着手していけば良いのかをご紹介させていただきます。

今後も不定期にコラムを掲載させていただきます。
ご興味を持っていただけた方は、次回もご覧いただければと思います。

 

著者プロフィール

下里 祐司

サービス事業本部 HRS第2部 部長

人事給与、社会保険、ITと複数の視点で業務改善からシステム導入、運用構築までをワンストップでサポートします。
IT技術をバックボーンに人事部経験や社会保険労務士の知識を活かした人事給与業務の業務改善、効率化、システム化を得意としています。



※ 所属部署・役職は2021年3月以前のものです

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