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ITアーキテクト育成
「ITアーキテクト体験ひろば」活動紹介 その2
松澤 文明
2016.11.01
「ITアーキテクト体験ひろば」の事務局兼講師をしておりました松澤です。
前回は当活動内容の中から企業ビジョンやビジネスアイデアを伝えるエレベータピッチなどをご紹介しましたが、今回はアイデアを「事業計画→RFP」と具体化していくプロセスの体験をお伝えします。
■第4回 ペルソナを用いた要求開発(ビジネスモデルを鍛える)
いくら革新的であったり、高い技術を利用したビジネスモデルでも、顧客や利用者にとって価値がなければビジネスは成功しません。ITアーキテクトには、顧客にとっての価値が何かを理解するスキルが求められます。
第4回では、顧客を知り真の要求を見出すために、次の内容を用意しました。
・ペルソナ
「ペルソナ」を用いることで、ビジネスモデルのターゲットである顧客はどのような人物なのか、相手を深くイメージする手法を体験しました。
・カスタマージャーニーマップ
より価値の高い顧客体験を発見するための手法である「カスタマージャーニーマップ」を通して、顧客価値について考える体験をしました。
■第5回 事業計画の概要を知ろう(システム化計画概要、RFP作成)
システムを構築する上でITアーキテクトは、「ビジネスモデルからどのようなプロセスで企画され、RFPとして作成されるか」といった一連の流れを理解していることが重要です。第5回では、ビジネスモデルのアイデアを事業計画へ具体化し、その事業に必要なシステムの企画とその実現に向けてのプロセスを理解するために、次の内容を用意しました。
・事業計画
事業計画の構成や例を確認し、その概要について学びました。
・システム化企画
システム化企画のタスクおよびその内容と成果物について学びました。
・RFP(Request For Proposal)
ユーザがベンダーに対して提案依頼を行うRFPを作る上でのポイントや構成について学び、事務局が用意したテーマを元にRFPを描いてみました。
■第6回 RFP発表会(RFP説明会疑似体験、質疑応答会)
ITアーキテクトとして、ユーザ企業からの提案依頼を受け、限られた時間内に魅力的な提案を行い、競合他社より優位に立つためには、有力な情報を得てお客様の真の要求や隠れたニーズを発掘することが重要です。第6回では、顧客より有力な情報を引き出すために次の内容を用意しました。
・RFP説明会
RFP説明会の内容やポイントを学び、運営側で作成したRFPを使って説明会を模擬体験しました。
・質問票の作成
RFP説明会後の質問票の作成のポイントを学び、応札者の立場で質問票を作成する体験をしました。
今回は第4回から第6回までの活動をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ITアーキテクトとして、顧客価値の高いサービスを提供するためには、お客様にどのような背景があり真の要求はなにかを理解して引き出すことが肝要です。その上で、お客様の要求に合ったシステムを構築することで、より高い価値を提供できるのではないでしょうか。
著者プロフィール
松澤 文明
ITアーキテクトとして、ソリューションを企画し、社内のみならず社外のお客様へ提供しています。金融系企業などの基幹システム構築やパッケージ製品及び当社独自のフレームワーク作成(PHP)、モバイル開発の標準化、金融系企業などの基幹システム構築経験をベーススキルに、モバイルシステムや企業全体を守るためのセキュリティなどの企画全般が得意です。また、社内外のITアーキテクト系のコミュニティへの参加や運営にも携わっています。